- 就活中でとりあえず事務職を探している
- 娘にとりあえず事務職を勧めている
特にやりたい事がない女性は安易に事務職を探しがちです。
その前に「事務」が実際どんな仕事をしているか、知っていますか??
新卒、一発目の仕事は、その後の人生に影響を与えます。
「誰でも出来そうだし、楽そう」
そんなイメージだけで、「事務職」探すと後悔することもあります。

この記事を書く私は、小さな会社で10年以上事務をしています。
就活活動時、特に取り柄のなかった私も友達もなんとなく、とりあえず「事務職」で探していました。「事務職」が、その先一体どんな仕事をするのか考えようともしませんでした。
絶対ドラマ化されないであろう 事務のお仕事。
こちらの記事では、
「小さな会社で事務をする」
のはどんな感じかを私の経験を元にご紹介します。
※大きなオフィスのキラキラOLのはなしではありません。
その1:会社のお留守番
仕事紹介で最初に説明するべき内容は、お留守番です。
小さな会社では、日中、社長や現場の人がいない間、会社の留守番をまかされます。来客もないし、昨今は電話もあまりかかってこないのですが、伝統的に事務員に留守番をさせてきた小さな会社は、
「会社に誰かいなきゃマズイ」
と思うようです。ちなみに何がマズイのかは、分かりません。皆深くは考えていません。
内勤がひとりの場合、仕事を早く終わらせると、完全フリータイムになります。私はこのフリータイムのために猛烈に業務改善しました。現在は、獲得したフリータイムで
- 英語の勉強
- 簿記の勉強
- マクロの勉強
- ブログの執筆
等しています。猛烈に勉強しているので1日2、3時間しか働いていないけれど、怠け癖はついていません。転職してもフル稼働できる体力と気力はあります。
その2:経理
小さな会社の事務員の主な仕事は経理です。
会社の帳簿を税理士に提出するところまで作成します。
税理士に提出するところまでというのは、会社と税理士事務所の契約によって変わります。
領収書の清算から決算まで、ほとんど経理がこなす会社もあれば、全て税理士事務所に丸投げする会社もあります。
丸投げの場合「経理担当」とは名ばかりで、請求書などの書類作成等の事務作業のみで、帳簿作成には、ほとんど関与しないこともあります。
「会計帳簿の作成」は経理の基本なので、「経理経験者」として転職するときは、必須スキルになります。
経理の仕事は、それぞれの会社が、「経理の仕事はここまで」と勝手に線引きしていています。
やっている仕事・難易度など、会社によって大きく異なるのですが、給料は「小さな会社の経理事務」という一括りで、あまり差がない現状です。
その3.給料計算や役所への申請
小さな会社の事務職なら、ほとんどの場合、給料計算に関わります。給料計算の仕事に付随して、社会保険料の変更、労働保険料の計算や申請などもする場合もあります。
これら労務関係の仕事は、やや細かい点がありますが、役所に連絡すれば直接教えてくれますので、初心者でも心配いりません。
「日本全国には自分よりポンコツな事務員さんが必ずいる」「そして皆、同じ事をやっている」
そう思えば、どうって事は、ありません。
労務関係も税理士事務所に丸投げパターンがよくありますが、制度を知っていればお得な知識が身に付きますので、覚えたい仕事のひとつです。
その4:色々な書類作成
請求書や資料など、主にエクセル・ワードなどを使って作成します。
ほとんどは、パソコンを使った作業です。事務職でパソコンが全く使えないという人は、まずいませんが、詳しくない人は、たくさんいます。
パソコンスキル(ITスキル)があると、小さな会社では、覇権を握れる事があります。
みんなに教えているうちに、気がつけば、上の立場になっていることもよくあります。
その5:お掃除
小さな会社の事務員になったら、避けては通れない仕事が、掃除です。
それなりの規模の会社の場合は、清掃会社が入っている事が多いでしょう。
家族以外の人が使ったトイレの掃除は、最初は抵抗があります。
- トイレ掃除の人を下に見る
- トイレ掃除は素晴らしい仕事だ
こんな事を主張したいわけではありません。ただトイレ掃除なんて、やりたくないのが普通です。
YOU TUBEのチャンネルR25で、ゲストが杉村太蔵さんの回を観ました。
この番組の中で「日本一の下足番になれば、誰もあなたを下足番として扱わない」という話をしていました。
「日本一トイレをピカピカにする事務員」というかそれも含め
「日本一の事務員の仕事の1つ」
というモチベーションで掃除すると、やりたくない気持ちが変わるような気がします。
事務員が楽がどうかは人による
世間でいうように、普通の人にとって、事務は楽な仕事です。
しかしながら以下の条件が満たせない場合、事務は決して楽な仕事ではありません。
- 経理など、数字を扱うのが得意(算数が苦手ではなかった)
- 書類作成とか、めんどくさい事が苦ではない(作文が苦手ではなかった)
- パソコンが苦手ではない
- 雑用が嫌ではない
これらの条件を満たせないと、事務の仕事は大変です。
苦手な事を毎日するのは、苦痛です。何も知らずに、楽そうだからと事務員になってしまうと失敗します。
実際に事務の仕事が出来なくて、苦労している人をみた事があります。
「メールしておいてといわれたが、実際どんな文章にしたらいいのか分からない。」というように、「毎日が分からない・できない事だらけ」で苦しそうでした。
こんな人にとって、事務は決して楽な仕事ではありません。
まとめ
ここまで読んで「事務の仕事」にイメージが湧いてきましたか?
大方、「楽そうだし、自分にもできそう」と思ったのではないでしょうか?
自分には向いていないと「ギクッ」とした人もいるかもしれません。
「ギクッ」とした人や「つまらなそう」と思った人は、とりあえず・なんとなく事務員の発想から脱却して、是非、他の仕事にも目を向けてみて下さい。