簿記3級2級と合格し、ついに簿記1級まで合格すると、一応簿記系の資格を最後まで取ったといえます。ですが、ここまで簿記を勉強すると逆に「ハイ勉強終了!」という気持ちになりません。
なぜなら、簿記1級は税理士試験の前提資格だからです。
簿記1級合格後、簿記論に進むかどうか誰もが一度、考えるのではないでしょうか?

この記事を書く私は、簿記1級後、簿記論いったクチです。
簿記一級合格後の簿記論は、1日2、3時間の勉強で半年後に受かる
簿記一級に合格した場合、簿記論合格にはどの位の努力を要するのでしょうか?
私の場合、11月の簿記1級試験に合格して、翌年8月の簿記論の試験に合格しました。1月下旬頃から勉強して、勉強期間は約半年でした。
毎日3時間位の勉強で、スムーズにいった感想です。毎日3時間ときくと、結構勉強するなと感じるかもしれませんが、簿記1級を勉強した人からすると、「あ、そんなもんか」と感じられる量だと思います。
旅行に行ったり、普通の日常を送れます。猛勉強という印象はありません。勉強法も確立されているし、持っている簿記の知識を補完していく形になるため、簿記1級からの移行はスムーズです。
簿記一級と簿記論の違い
簿記1級と簿記論の内容は似ていますが、簿記1級合格直後に、そのまま簿記論を受けても受かりません。
簿記一級と簿記論は似ているだけで、全く別の試験です。
細かい話をすると、簿記1級ではシャープペン消しゴムを使いますが、簿記論では、なぜかシャーペンがダメで、黒か青のボールペンを使います。

なぜゆえ?
ちなみに、模試でインク切れを起こし、大失敗した事があります。。とにかく、、簿記1級のあと簿記論を受けるには、時間配分の感覚など色々と調整が必要です。
簿記一級より簿記論の方が圧倒的に問題数が多く、試験ではより時間が足りなくなります。
簿記論は、何よりも問題を解くスピードが重要になります。
とはいえ、簿記一級よりも簿記論の方が受かりにくいわけではありません。
問題数が比較的少ない簿記一級では、 簿記論のように「分からない問題を飛ばして捨てる」ということが、できなくなります。簿記1級と簿記論、難易度は同じ位ですが
実力が反映されやすい=努力が報われやすいのが「簿記論」
というのが、どちらも受けた私の感想です。
簿記一級と簿記論、両方取って意味はあるのか?
税理士試験を受けるために、簿記1級をとって、簿記論というステップを踏んで、結果的に両方持っている人は、たくさんいます。
ですが、税理士を目指さない人が両方持っても資格的に全く意味はありません。
最初に述べたように、簿記1級と簿記論は、難易度と内容がほぼ同じです。履歴書に「簿記1級」だけ書いても「簿記一級と簿記論」と2つ書いても、同じ実力だと判断されます。2つ書いてあったら、「あー勉強好きなんですねー」と思われる程度の差です。
とはいえ、この際ついでにとっておくのもアリかなと思います。私は簿記1級の勢いと余力でとりました。
簿記論に興味があるというよりは「後からでは、絶対ついでに取れない」と思ったからです。
簿記一級と簿記論2つ持つメリット
資格的には、両方とっても意味はありませんが、学問としては意義があります。
簿記一級で知識を広く身につけたあと、簿記論で瞬発力を鍛えると、とにかく簿記的感覚が体に染み付きます。大げさにいうと、スポーツ選手が無意識にベストな動きができてしまう事とよく似ています。無意識に正確な会計処理ができるようになります。間違った会計処理をしていると「なんだか気持ちが悪い」と思えるようになります。
ちなみに、勉強を続けていくと「ちょっと税理士目指してみようかな」とか思ったりもします。私も「税理士って頭が良さそうでカッコいいかも」と思い少し検討しました。
会社で担当税理士が、社長に怒鳴られているのをみて「無理無理」と思い止めましたが。。