簿記の勉強法は色々ありますが、最終的に合格できた人とできなかった人は、一体何が違うのでしょうか?
私は、簿記1級を3回目の試験で、合格しました。
今の私は「合格できた側の人間」ですが、3回目の試験までの私は、「合格できなかった側」の人間です。
簿記の大手専門学校に通っていましたが、そこでも
合格するのは20人位のクラスので、一人か二人位でした。

クラスのほとんどの人が落ちる
しかも合格するのは、たいてい初回受験者ではなく、2回目3回目の人です。
純粋に簿記1級の取得を目指している人(税理士や会計士志望の人を除く)の中で、初回で合格するのは、かなりのレアケースといえます。
また合格した人の属性にも共通点はありません。
学生か社会人か?
20代か40代か?
男性か女性か?
多分関係ありません。
合格できるかはズバリ試験との相性
結論からいうと、合格できるかどうかは試験との相性です。
私の場合、簿記一級の試験結果は、
1回目 合計69点
2回目 合計58点
3回目 合計71点 合格(合格ラインは70点)
でした。
試験は半年毎で、1回目より当然1年後の3回目の方が、かなり実力がありました。
しかしその差はわずか2点です。
1回目で受かっていても、3回目で落ちていてもおかしくありません。
2回目は、12点も足りず受かりそうもないですが、当時専門学校のクラス内で1、2番位の成績で模試でも合格判定をもらっていました。
何がいいたいのかというと、
実力があるのに、落ちてしまう事もあるということです。
試験との相性って何?
私は以下の試験に合格しています。
- 簿記1級
- 全経試験上級
- 簿記論
- 財務諸表論
この中で最も実力が発揮しづらいと感じたのが簿記1級でした。
なぜならば、
- 科目毎にボーダーがある
- 問題数が少ない
からです。
科目毎にボーダーがある
簿記1級は
- 商業簿記
- 会計学
- 工業簿記
- 原価計算
の4科目で1科目毎に、40%正答しなければいけません。

得意な問題で、不得意な問題をカバーできない
問題数が少ない
あくまで他の簿記系試験と比べた場合です。問題数が多いほど、実力は反映されやすいです。
毎回試験が終わると、今回の難易度や合格率に注目が集まりますが、
それよりむしろ、「自分が苦手な論点が登場したかどうか」の方が、合否のポイントになります。
教科書にのっていない問題が出る
初めて簿記1級の試験を受けたとき、衝撃を受けました。
「学校でひとつも習ってないし、教科書にも載っていない論点が出題されいるではないか!!」と。
あの時のショックは、まだ忘れらません。というのも
試験内容から推測して、専門学校が独自に教科書を作る。
という事を私は、知らなかったのです。
中学生の中間テスト的な感覚で、試験に取り組んでいました。
「先生!この問題、教科書にのってません!習ってません!」という気持ちでした。。
試験直後は「これじゃどんなに勉強しても受からない」と途方にくれました。
しかしながら、周りの皆も条件は同じです。
難しい回の試験は、なんとかみんなが解けた問題に配点が上がるなどして調節されます。
難しい問題の配点が高いのではなく、一定の合格率を導く配点が決まります。
どんな問題にも対応するように、勉強しておくのは無理です。

だって、教科書にないんだもの
周りの受験者と同じように、「教科書通りの素直な問題をちゃんとおさえること」が大切です。
結論:何度も受けよう
粛々と勉強しつつ、何度も受ける!
ライフスタイルのように、何度も受ける!
ある程度実力がついたら、あとは受かる試験を待つ!
これが簿記1級に合格する人です。
まだ勉強したばかりで自信がないからと、最初の試験をとばす人もいますが、絶対ダメです。実力不足でも是非受けましょう。
1発合格目指して猛勉強も良いですが、1度落ちて燃え尽きないよう自分のライフスタイルを守りながら、何回も試験を受けるのがオススメです。
「1発合格です」と履歴書には書きません。。
私も1発合格していたら、今より知識の量が少ないし、その次に受けた簿記論もスムーズに受からなかったと思います。
2回落ちた事で勉強期間が伸びて、理解度が深まりました。
という訳で一応、落ちる事にもメリットがあります。
合格を勝ち取るまで、是非粛々と試験を受け続けてみてください。